公開:2021.05.07

サテライトオフィスにはどんな設備が必要?導入するメリットも紹介!

サテライトオフィスとは、昨今の社会情勢や働き方改革に伴う働き方の多様化により注目されているワークスペースです。企業や労働者にとってのメリットが多く、サテライトオフィスの導入を検討する企業が増えています。

当記事では、サテライトオフィスについて、支社・テレワークとの違いや種類、導入のメリットを交えながら解説します。サテライトオフィスの導入する際に必要となる設備も紹介するため、ぜひ参考にしてください。

1.サテライトオフィスとは?

サテライトオフィスとは?

サテライトオフィスとは、企業や団体の本社や本拠地などの主要拠点からオフィスとは別に設置された小規模オフィスのことです。ICT(Information and Communication Technology=情報通信技術)を活用した勤務場所や、時間を問わないテレワークに含まれます。

サテライトオフィスを活用することで、企業や労働者が抱える問題を解決できることから、勤務する場所や時間を選べるサテライトオフィスの導入企業が増えています。

1-1.支社・テレワークとの違い

サテライトオフィスと支社・テレワークは、勤務場所や設備に違いがあります。下記は、サテライトオフィス・支社・テレワークの3つの主な勤務場所と設備をまとめた表です。

サテライトオフィス
勤務場所 自社が規定する就業場所
設備
  • 支社よりも規模が小さい
  • 本社へ出勤しなくてもできる作業がメインであるため、必要最低限の設備しかない
支社
勤務場所 自社が管理・規定する就業場所、もしくは個人で選択した場所
設備
  • 本社と規模や利用目的に違いはあるが、基本的には本社とは独立して業務を行うため、業務全般を行える本格的な設備が整っている
テレワーク
勤務場所 自宅、コワーキングスペースなど
設備
  • 業務上必要となるパソコンは会社から支給、もしくは自分で用意
  • デスクなどの備品やインターネットの通信環境は自分で用意することが多い

サテライトオフィスは支社と比べて小規模ですが、業務に必要な設備がそろっており、テレワークよりも勤務しやすい環境が整っています。

1-2.サテライトオフィスの種類

サテライトオフィスは、オフィスを設置する場所によって「都市型」「地方型」「郊外型」の3種類に分けることができます。

(1)都市型

営業職のスタッフなどが利用する、都市部に設置されたオフィスです。主に営業先での利用や事業拡大、新規事業拠点などで使用されます。

地方に本社を持つ企業が都心の営業拠点としてサテライトオフィスを設置することで、取引先への利便性が高まり、効率的な営業活動が可能です。移動コストや移動時間の削減効果も期待できるでしょう。

(2)地方型

都心部に本社を持つ企業が、地方へ進出する際に多く見られるサテライトオフィスです。地方に支店を設けるコストやリスクを回避しながら、地方での企業活動を充実させることができます。

企業が地方にサテライトオフィスを構えることで雇用が生まれる可能性があるため、地方の活性化や地方創生の役割も担っています。

(3)郊外型

都心部に本社を持つ企業が、優秀な人材の離職防止やワークライフバランスを重視し、郊外に設置するサテライトオフィスが郊外型です。職住近接が主な目的で、通勤コスト・通勤時間や育児・介護との両立をめぐる問題の解消が見込めます。

また、在宅勤務やテレワークなどが難しい従業員が郊外型サテライトオフィスを利用することで、生産性向上効果も期待できるでしょう。

それぞれ特徴があるため、目的やニーズに合わせたサテライトオフィスを設置することが大切です。

1-3.サテライトオフィスを導入するメリット

サテライトオフィスを導入するメリット

サテライトオフィスは、企業と労働者の双方にメリットがある働き方です。特に、企業側にとってプラス面が多く、具体的なメリットとしては下記が挙げられます。

  • 取引先やマーケットが広がる
  • 事業継続性が向上する
  • 業務効率化により、生産性がアップする
  • 交通費などの固定費が削減できる
  • 社員の離職率が下がる
  • 地方に住む優秀な人材を獲得できる
  • 緊急事態が起きてもすぐに対応できる

働き手にとっても主体的に選んだ勤務形態で時間を有効活用でき、仕事に集中しやすい職場環境が整っているため、高い労働生産性が見込めます。

2.サテライトオフィスに必要な設備7つ

サテライトオフィスの機能を高めるためには、設備の準備が必要です。サテライトオフィスに必要な設備は、オフィス家具などを扱うショップや通販で購入できます。

最低限そろえておいたほうがよい設備は、下記の通りです。

  • 会議室
  • 半個室ブース
  • 高速Wi-Fi
  • モニター
  • ホワイトボード
  • プリンター
  • シュレッダー

以下では、上記で挙げた設備の概要と選び方を解説します。

2-1.会議室

サテライトオフィスにおいても、会議室は打ち合わせや商談に欠かせないスペースです。少人数から大人数まで対応できるよう、大小さまざまな会議室を用意し、参加人数や広さに合ったデスクをそろえましょう。

また、外部からの音を遮断する遮音性も大切です。部屋の音や会議・商談の内容が漏れることがないよう、防音ドアや防音ガラスなどの機密性の高いアイテムで防音対策を行いましょう。

2-2.半個室ブース

半個室ブース

サテライトオフィスの機能を高めるためにも、半個室ブースを設置しましょう。サテライトオフィスはスペースが限られており、人の行き来も多いため、周囲の声などが気になることも少なくありません。

半個室ブースは作業効率の向上を高め、電話やWeb会議などにも集中して取り組むことができるというメリットがあります。リフレッシュスペースやミーティングスペースとしても重宝するため、従業員の働く環境の改善にも役立ちます。

2-3.高速Wi-Fi

サテライトオフィスは、企業本社や主要拠点とのオンラインでのコミュニケーションが必須です。Wi-Fiのスピードが遅いと、コミュニケーションを十分に取れません。

本社とのスムーズな連携、業務内容の確認・情報共有のためにも、サテライトオフィスにおける安定したインターネット環境を用意しましょう。

2-4.モニター

サテライトオフィスでの会議や打ち合わせの際に、モニターを使って資料を共有しながらミーティングを行うことは、オフィスのスタンダードとなりつつあります。

Web会議やオンラインミーティングなども増えているため、部屋の大きさに合わせたサイズのモニターを用意しましょう。

2-5.ホワイトボード

ホワイトボードは、会議や打ち合わせの際に使用することがあるため、会議室やオフィスフロアに欠かせない設備です。

また、行動予定・月予定・週刊予定用のホワイトボードがあると、サテライトオフィス内にいる従業員の行動やスケジュールの把握や共有もスムーズに行えます。

2-6.プリンター

事務的な作業がメインとなりやすいサテライトオフィスにおいて、プリンターも必須の設備です。プリンターは、営業資料や会議資料などを印刷する際に必要となります。

プリンターとひとくちにいっても、コピー機だけでなく、FAXやスキャナーなどの機能も付いた複合機など種類はさまざまです。業務内容に合ったプリンターを選びましょう。

2-7.シュレッダー

サテライトオフィスでも紙の資料などを使用するケースは多いため、紙媒体のセキュリティ対策としてシュレッダーは必須アイテムといえます。

数ある媒体・経路の中で、情報漏洩がもっとも多い媒体が紙媒体です。近年はインターネットや電子メール経由出の情報漏洩が増え、紙媒体の件数は減少していますが、紙媒体の情報漏洩は全体の29.8%を占めています。

出典:NPO日本ネットワークセキュリティ協会「2018年 情報セキュリティインシデントに関する調査結果~個人情報漏えい編~(速報版)」

そのため、企業の信用を守る意味でも、サテライトオフィスにシュレッダーを用意しましょう。

まとめ

サテライトオフィスは、企業や労働者が抱える問題を解決するメリットが多数あるオフィスの新しい形です。「都市型」「地方型」「郊外型」の中から、事業や従業員の働く環境に合わせたサテライトオフィスを取り入れましょう。

サテライトオフィスで仕事を行う場合に必要となる設備は、会議室や半個室ブース、高速Wi-Fiなどさまざまです。設備を購入する際は、オフィス家具を販売している専門ショップでの購入がおすすめです。

今回の記事を参考に、従業員にとって充実した環境を整えましょう。

↑ ページの先頭へ