公開:2020.06.12

プレイングマネージャーとは?管理職との違いや求められるスキル

近年、注目されるプレイングマネージャーは一般的な管理職とは異なります。成果につなげるマネジメント能力、チームメンバーと連携するためのコミュニケーションスキル、他にもさまざまな要素が必要です。

当記事ではプレイングマネージャーの設置を検討している方に向けて、具体的な仕事内容、役割とスキル、成果を上げる方法について解説しています。組織におけるメリットとデメリットも取り上げるため、ぜひ参考にしてください。

1.プレイングマネージャーとは?

プレイングマネージャーとは?

プレイングマネージャーとは、現場の最前線で活躍しながらも、チームに所属する部下の指導・育成を担う人材のことです。 組織における一般的な管理職は、部下のマネジメントと目標管理を仕事としています。

一方、プレイングマネージャーは管理職でありながらも、個人実績にて組織に貢献することが特徴です。
スポーツ界における、選手権監督とよく似ているでしょう。
プレイングマネージャーと呼ばれるポストが生まれた背景には、下記が挙げられます。

  • バブル崩壊後における経済悪化を乗り切るため
  • グローバル化で加速する「競争社会」に対応するため

バブル崩壊によって経済悪化が深刻となった1991年3月~1993年5月、日本企業の多くが存続をかけて人員整理を行いました。
とりわけ、人件費削減を目的にリストラ対象となったポストは、組織において非生産者とされる「管理職」です。

企業が求める管理職のモデル像は変わり、個人プレイヤーとマネジメント業務の両立ができる人材の価値が高まりました。

また、激化する競争社会に打ち勝つために、迅速かつ正確な「意思決定」が求められる時代となりました。
実現するためには、顧客ニーズや現場の情報をいち早く集める、優れた指示系統が必要不可欠です。

綿密でスピード感のある対応は、現場の最前線に身を置くプレイングマネージャーならではと言えるでしょう。

2.プレイングマネージャーの仕事内容

プレイングマネージャーの仕事内容

さまざまな形で組織に貢献する、プレイングマネージャーの仕事内容について紹介します。

●個人目標の達成
まずは、プレイヤーとしての責務を果たさなくてはなりません。
個人目標を達成して組織に貢献するためには、新規顧客や販売ルートの拡大が必要となります。
実現へ向けた計画的な行動が肝要となるでしょう。
●チーム目標達成に向けた戦略策定・進捗確認
チームを成功に導くための戦略を策定し、日々の進捗確認を行います。
個々のレベルやスキルに応じた詳細な行動計画を立てること、チームのモチベーションを維持するための施策投入も重要な仕事です。
●部下の育成・指導
自らの経験をもとに人材育成をすることも、重要業務の一つです。
部下が成長するにあたっての課題、苦難を乗り切るための知識や教養を与えることは、結果としてチーム全体のレベルアップに繋がります。
仕事面以外でも、個人的な悩みや相談に乗ることもあるでしょう。
面談時には、常にきめ細やかな対応を心がけることが大切です。
●経営・管理側と現場の橋渡し
中間管理職に位置づけられるプレイングマネージャーは、現場と管理側の「橋渡し」としての機能も果たします。
問題点に対して原因や背景を明らかにし、客観的な視点を持って対応にあたります。
権力に迎合することなく、お互いの意思を汲み取りスムーズな運営を図ることがポイントです。

2-1.求められる役割やスキル

プレイングマネージャーには、自ら行動で示すことで周囲からの信頼を獲得し、チームをまとめ上げる役割が求められます。
チームメンバー間の連携を保つことはもちろん、士気を高めるための刺激や工夫も必要です。

プレイングマネージャーのポストを担うためには、下記のスキルが求められます。

●コミュニケーションスキル
チームのパフォーマンスを最大限に引き上げるためには、チームメンバーとの綿密なコミュニケーションが必要となります。
相手の価値観や思想を受け入れつつ、主張を伝えるスキルがプレイングマネージャーには必要です。

上司やクライアントとの折衝時においては、相手の立場を配慮した柔軟な対応を心がけます。
●マネジメント能力
営業職に適任とされる人材、エンジニア職などで技術の才能に恵まれた人材が、リーダーシップを発揮できるとは限りません。
プレイングマネージャーとなる人材は、人・お金・時間をコントロールできるマネジメント能力が絶対的に必要です。

現状分析から、プロジェクト達成までの道筋を立てられる能力も、大切な要素となるでしょう。
●時間管理能力
個人とチームの双方において結果を出すためには、タスクを確実に処理するための時間管理能力が必要です。
優先順位を明確化した上で所要時間を割り出し、締め切りを意識しながら効率良く仕事を進めます。
管理支援ツールの導入、スケジュールの共有も業務を効率化させるためには有効です。

3.プレイングマネージャーを設置するメリット・デメリット

プレイングマネージャーを設置するメリット・デメリット

プレイングマネージャーを設置するにあたっては、組織にもたらす影響を十分に理解しておく必要があるでしょう。
個人として優秀な人材であっても、管理職を兼任させた途端に、バランスを崩してしまうことがあるためです。

プレイングマネージャーがもたらすメリットとデメリットを、下記に紹介します。

メリット

① 現場の生産性が向上する

優秀なプレイングマネージャーがいる現場では、自身が得たノウハウをいち早く共有できるため、生産性が格段に向上します。
自らが現場で奮闘する姿も、周囲には良い刺激になるでしょう。
チームが抱える問題点、プロジェクト推進における障害を早期発見できるため、業務を円滑に推進することができます。

② 組織の団結力が高まる

プレイングマネージャーは、現場の意見や考えを尊重する立場にあるため周囲からも信頼される存在です。
些細なことでも「マネージャーに相談してみよう」となり、チーム一丸となって業務目標に向かうことができます。
ロイヤリティが高まるほど、企業価値につながるでしょう。

デメリット

① オーバーワークになりやすい

プレイングマネージャーとして起用される人材は、責任感が強い傾向にあります。
自信過剰なタイプの方ほど、仕事量を抱え過ぎてオーバーワークになりがちです。
未然に防ぐためには、キャパオーバーとなる前に仕事を振り分けることに加え、こまめなスケジュール管理も必要です。
業績に影響する前に、上司が早めにフォローしてあげることも大切でしょう。

② 人事評価が難しい

個人計画は達成したものの、チームは計画未達成となった場合など、プレイングマネージャーに対する人事評価は会社側の悩みどころです。
当事者においても、「チームは不調だが個人としての成績は問題ないため、責められることはないだろう」と、仕事の軸がぶれがちとなります。
プレイングマネージャーには、正しい役割認識を持たすことと、適切なフィードバックが必要であることを覚えておきましょう。

4.プレイングマネージャーが成果を出すために

プレイングマネージャーが成果を出すために

プレイングマネージャーが成果を出すためには、自らに課せられた目的をきちんと把握しておかなければなりません。

  • 個人実績にこだわることでチームを刺激する
  • マネジメント業務をメインにチーム力を向上させる

同じポストであっても、個人プレイヤーとマネジメント業務のパワー配分は目的によって異なります。
行動が組織からの指示命令と乖離しないためには、上司や会社との綿密なホウレンソウを意識しなくてはなりません。

スキルアップやキャリアアップを目指して、継続的な学習を行いましょう。
コーチングやロジカルシンキングを学ぶことができる外部研修への参加、動画や専門書を活用したメンタルトレーニングも有効です。

毎日を忙しく過ごすプレイングマネージャーは、業務の効率化にも目を配るべきでしょう。
状況に応じて部下に仕事を振り分けること、また自分自身が仕事に集中できる環境作りも進めたいところです。

デスク周りには余計なものを置かず、綺麗に整えておくことで集中力が高まり、視覚的にも気持ち的にも「余裕」が生まれます。
デスク周りの見直しを図る場合は、多彩なラインナップでユーザー満足度が高い「オフィスコム」のオフィス家具がおすすめです。

手軽な値段で使い勝手の良いデスク一式は、今後プレイングマネージャーのポストを新設する場合においても最適だと言えるでしょう。

まとめ

プレイングマネージャーと管理職の決定的な違いは、マネジメントの傍ら「一社員」としての実績が問われる否かです。
プレイヤーとマネジメントの両立を図るためには、コミュニケーションスキル、マネジメント能力、時間管理能力が必要となります。

一朝一夕とはならないものの、実務経験とスキルが伴えば、やがて一人前のプレイングマネージャーへと成長できるでしょう。

また、タスク管理には業務の効率化がカギとなります。そして業務を効率化させるためには、オフィス環境も大切です。
デスク周りの整理に悩んだら、一度オフィスコムのオフィス家具をチェックしてみてください。

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