オフィスのトイレを快適に! 社員・来客の好印象につなげるポイント

1.オフィスで快適なトイレの重要性が高い理由

オフィスを新設・移転する際は、執務スペースだけでなくトイレの快適さも重要です。オフィスに来客が多い場合はもちろん、そうでないオフィスもトイレの使いやすさ・雰囲気が会社そのものの印象を大きく左右します。

まずは、オフィスにおける快適なトイレの重要性について詳しく解説します。

1-1.社員はトイレの快適さを気にする

特に女性社員にとって、トイレの快適さは働きやすさを左右する重大問題のひとつです。

女性は男性と比べて衛生面に気を遣う傾向が強く、また多くの女性は鏡の前で身だしなみをチェックしています。さらに、女性特有の体調の変化に対処するためにトイレを使うケースも少なくありません。 こうした理由から、たとえ清潔でも男女共用のトイレは敬遠されがちです。

そして、トイレの音漏れは従業員にとって大きな苦痛となります。近年は流水音を鳴らしてトイレ中の音をかき消す装置が普及しているものの、必ずしも十分に対策できるわけではありません。特に、壁が薄いトイレや隙間が多すぎるトイレは音漏れしやすい傾向があります。そのような環境では安心してオフィスのトイレを活用できるとはいえず、男女共用など快適性を損なったトイレは敬遠され、結果として社員の体調不良を招いてしまうおそれがあります。

1-2.トイレは男女問わず気分転換の場所になる

2018年、国内の大手住宅設備メーカーが、オフィスワーカー1,041人を対象にオフィスの水まわりに関する意識調査を行いました。 アンケートの「快適性が仕事のモチベーションに影響すると感じる場所は?(執務スペースを除く)」という設問への主な回答は、次の通りです。

トイレ・化粧室回りは仕事の合間のリフレッシュに欠かせないプライベート空間であり、調査では7割近くの回答者がトイレ・化粧室の快適さを重視しています。

トイレが不潔だったり薄暗く陰気だったりすると社員が気分転換しにくくなり、仕事のモチベーション低下につながりかねません。オフィスのトイレを快適に利用できる環境を整えておくと、社員が気持ちをリフレッシュしやすくなり、仕事のモチベーションがアップする効果を期待できるといえます。

1-3.快適なトイレは人材流出を防ぐメリットがある

トイレを含むオフィス環境を快適に保つことは、人材流出防止や人材確保にも役立ちます。実際にオフィスのトイレ環境が悪いために短期間で退職したり、トイレを我慢した結果心身に悪影響が出たりする人も少なくありません。

また、採用面接や見学のためにオフィスを訪れた新入社員候補が、トイレを借りて会社の様子をチェックするケースもあります。

近年、女性の活躍に向けて取り組む企業が増えていますが、女性に気持ちよく働いてもらうためには各種制度だけでなくオフィスのトイレを含めた快適な労働環境の整備も重要です。

2.オフィスの快適なトイレづくりのポイント

社員や来客の満足度を高めるトイレづくりには、いくつかのポイントがあります。オフィスを新設・リノベーションする場合は、これから紹介する4点に留意しながら快適なトイレスペースの設計を心がけましょう。

なお、誰もが快適に使えるトイレづくりには、女性目線でのチェックも欠かせません。綺麗好きな社員の意見を取り入れながら、快適なトイレ空間を演出する取り組みが大切です。

2-1.執務室の外に男女別でトイレを設ける

執務室への音漏れ防止やプライバシー保持のため、トイレスペースは執務室の外に設置するのが大切です。執務室の外に出てからトイレに入る動きがあると、気分転換しやすくなり、業務効率化に役立ちます。

また、事務所衛生基準規則に従って、トイレスペースを男女別にするのも重要です。前述したように、男女別になっていないトイレは女性にとって使いにくいだけでなく、男性側が気を遣いすぎてしまうデメリットがあります。

過去には、男女共用トイレが原因でセクハラが発生した事例もありました。 セクハラなどのトラブルを回避するためにも、快適なトイレの設置には男女別で設ける対策が欠かせません。

2-2.適切なトイレの個数を用意する

事務所衛生基準規則では、社員数とトイレの必要数の関係について、下記のように述べています。

社員数に対してトイレや洗面台の数が少なすぎると、トイレをすぐに使えないためストレスを感じたり休憩時間中にトイレを済ませられなかったりする可能性があります。 また、トイレ詰まりなどのトラブルに伴う不便さも大きくなるため、トイレを設置する際は事務所衛生基準規則に則って、適切なトイレの個数を用意しましょう。

オフィスに快適なトイレスペースを設けるためにも、社員数に比例したトイレの設置が大切です。

2-3.リラックスできる空間にする

オフィスにおけるトイレは、他人の目を離れてリラックスするための快適なスペースでもあります。プライバシーを重視しつつ十分な横幅と奥行きを確保し、安心できる空間に仕上げましょう。

快適なトイレづくりには、音漏れへの配慮も欠かせません。ただ擬音装置を導入するのではなく、壁・ドアに防音効果の高い素材を使ったり隙間をなるべく小さくしたりするとより効果的です。

近年、洗面所と別にパウダースペースを設けるオフィスが増えています。パウダースペースを設置する場合は、女性がメイクを美しく仕上げられるよう照明器具にもこだわりを持つのもポイント。 自然光に近く顔色が健康的に見える昼白色の照明や、顔全体を明るく見せる女優ライトが快適なスペースとして人気です。

2-4.清潔感を保てるデザインにする

オフィスのトイレが汚れていると、使い勝手の悪さに加えて悪臭・害虫発生などのリスクが高まります。また、近年は感染予防などの観点から、衛生面に敏感になっている人も少なくありません。 不衛生なトイレは「この会社はきちんと衛生管理していない、危機管理意識が足りない」といったマイナスイメージにつながるおそれもあります。

トイレを清潔に保つためにも、こまめな換気と清掃が欠かせません。トイレのおしゃれさなどを重視しすぎると掃除しにくくなることがあるため、トイレの設備・床材・インテリア類はメンテナンスしやすいモノを選びましょう。

3.賃貸オフィスはトイレ用品を完備する必要がある

賃貸契約でオフィスを借りる場合、まずは執務スペースとともに快適なトイレか細かくチェックしましょう。オフィスを見学する際は女性社員に同行してもらい、女性視点でチェックしてもらうのをおすすめします。

入居先の物件によっては、オフィスのトイレに十分な設備が揃っていない可能性があります。入居者が設備を勝手に改造することはできませんが、新しいトイレ用品を用意して、快適なトイレ環境の構築は可能です。

トイレ用品やその他のオフィス家具を揃えたい場合は、通販サイト「オフィスコム」がおすすめです。トイレ回りの収納・インテリア用品はもちろん、各種備品・消耗品類なども豊富に取り扱っており、さまざまな買い物を簡単に済ませられます。

まとめ

オフィスのトイレは、社員が気分転換したりプライバシーを守ったりするための大切な場所です。トイレが使いやすく清潔で快適なスペースなら、社員や来客からの印象アップにつながります。

一方で、使いにくくリラックスしづらいトイレは、社員のモチベーション低下や人材流出を招く可能性も。

トイレの使いやすさに敏感な人材を逃さないためにも、オフィス新設・移転の際はできる限り綺麗好きな社員の要望を取り入れたトイレ設計をおすすめします。大規模工事やDIYが難しい場合は、ぜひ通販サイト「オフィスコム」をご利用ください。オフィスのトイレを快適なスペースに改良すべく、多様なグッズを活用して理想的なトイレ環境を実現しましょう。