公開:2020.07.14

パソコン作業の肩こり予防に!今すぐ試せるストレッチと肩こり解消法

仕事による肩こりで悩む女性

今となってはデスクワークに必要不可欠とも言えるパソコン。そんなパソコン作業がポピュラーになるにつれて、身体の疲れ問題に悩まされる方も急増しています。

この記事では、パソコン作業で肩こりが起きる原因について解説したうえで、デスクワークにおすすめのストレッチ体操や、肩こりの予防方法をご紹介します。

1.パソコン作業で肩こりが起きる原因とは?

ギモンを浮かべる男性

肩こりの辛さに耐えながら仕事をしている方も多いでしょう。そもそも、肩こりになってしまう原因の多くは姿勢や体勢の悪さがきっかけです。

とはいえ、なぜ姿勢や体勢の悪さから肩こりが生まれてしまうのでしょうか?パソコン作業で肩こりが起きる理由についてチェックしていきましょう。

1-1.肩こりの原因は『疲労物質』にある

凝り・痛みの発生プロセス

肩こりが発生するプロセスは、血流の悪化により疲労物質がたまることが原因です。疲労物質が蓄積されていくことで、”凝り”や”痛み”といった肩こりの辛い原因が生み出されます。

言い換えれば、疲労物質が蓄積しないようにすることで肩こりは解消されるといえるでしょう。

そんな肩こりの元をたどっていくと、「筋肉の緊張」が原因であるとわかります。筋肉の緊張とは、たとえば「気づかないうちに負担の掛かるポーズを取っている」「知らないうちに身体の筋肉をずっと使っている」といったものです。

パソコン作業で肩こりが発生してしまう原因は、知らないうちに不要な筋肉を使ってしまうことだといえます。

1-2.ノートパソコンが肩こりを加速させる?ストレートネックとは

ストレートネックの解説

現代ではスマホやノートパソコンによる肩こりが急増しています。その原因の1つとして、見下ろすような姿勢による「ストレートネック」の影響が考えられるでしょう。

スマホ首ともいわれるストレートネックは、文字通り首の骨が直線になってしまうことを指します。

正常な首の骨は「くの字」を描くことで頭を支えるようになっていますが、見下ろす姿勢になれすぎてしまうと首の骨が直線を描き、頭の重さを支えるため無意識のうちに筋肉を使うようになってしまうのです。

ストレートネックの判断方法
(1)壁に背中とかかとをつけてまっすぐ立つ
(2)「かかと」「お尻」「肩甲骨」「後頭部」の4ヶ所が壁に接していればOK!
(3)「後頭部が壁についていない」「意識して頭を倒さないとつかない」という場合はストレートネックになっている可能性が高いです。

ストレートネックだった場合は、肩こりや頭痛といった症状が起きやすくなるため注意が必要です。ノートパソコンは見下ろす姿勢になることも多いため、机上台などを使った高さを工夫してみることをおすすめします。

2.パソコン作業の肩こりは頭痛の原因にもなる

頭痛に悩まされる女性

パソコン作業の肩こりで悩まれている方の中には、頭痛や腰痛といった症状にも身に覚えがあるかも知れません。腰痛はランバーサポート(腰当て)の付いた椅子など、エルゴノミクスデザインの椅子を使うことで改善されるケースもあります。

一方で、頭痛はパソコン作業の肩こりが原因の可能性も高いのです。そんな肩や首の筋肉が影響する頭痛を「緊張型頭痛」と言います。

2-1.首こりから来る 緊張型頭痛とは?

緊張型頭痛とは、首や肩の筋肉が緊張していることが原因で引き起こされる頭痛のこと。肩こりや首のこりとは間接的に関わりを持っています。

じつは頭痛の約7割が緊張型頭痛とも言われ、頭痛の中でも非常に高い割合を占めているのです。

肩こりや首のこりに自覚をお持ちで、常日頃から頭痛に悩まされている場合、緊張型頭痛の可能性もあります。緊張型頭痛は筋肉の緊張が原因のため、肩こり問題を解消することで頭痛の悩みも解消できるかもしれません。

3.パソコン作業の肩こり予防におすすめの方法とは?

チェックポイント

デスクワークではパソコン作業がほぼ必須という場合は、肩こりの予防法をあらかじめ実践してみるのも1つのポイントです。肩こりの予防法について見ていきましょう。

3-1.パソコン作業でも使える肩こり防止グッズを使う

パソコン作業の肩こりを防止するグッズとして、ネックウォーマーといった肩こり対策グッズを利用してみるのもポイントです。肩こりの起きやすい部位を温めることで血行を改善し、疲労物質の排出をうながす効果が期待できます。

また、ヘッドレスト付きの椅子を利用してみるのも良いかもしれません。頭の重さは体重のおよそ10%ほどだとされています。頭を預けられるヘッドレストは首周りの筋肉を休める対策グッズとして役立つといえるでしょう。

もし肩こりだけでなく腰痛などの問題も抱えている場合は、エルゴノミクスチェアを利用することで症状を軽減する効果が期待できるかもしれません。あわせてご参考ください。

3-2.デスク環境の改善で正しい姿勢を保つ

先述したとおり、肩こりの原因の1つとして「ストレートネック」があります。見下ろし姿勢になっていたり、姿勢が悪くマウスやキーボードの高さがあっていなかったりすると、余計に肩こりが起きやすくなってしまいます。

人によっては、アームレストやアームクッションを使って腕の高さを調整している方もいるでしょう。しかし、デスクワークで肩こりが起きる根本的な原因は「デスクと椅子の高さのミスマッチ」、そして「姿勢の悪さ」がほとんどです。

もしデスク環境が身にあっていないと感じる場合は、ちょっとした高さ調節をするだけで肩こり対策ができるかもしれません。

机や椅子のベストな高さといったデスク環境を知りたい方はこちらをご参考ください。

4.パソコン作業の肩こりはストレッチ体操で改善

背伸びする女性

パソコン作業で生まれた肩こりはストレッチによる運動で解消することができます。

ただし、凝り固まった筋肉を急に動かそうとすると身体を痛めてしまうかもしれません。はじめてストレッチ体操に取り組む場合はムリな動きを避け、痛みを感じたらすぐに運動を中止しましょう。

筋肉をほぐすストレッチ体操についてご紹介します。

4-1.タオルを使った肩甲骨ストレッチで肩こり改善

肩甲骨をはがすストレッチをすることで、肩こりをほぐす効果が期待できます。

(1)タオルを両手に持ってバンザイの体勢をする

肩こりほぐしのストレッチ1

バンザイの体勢で腕先を左右に揺らすことでも、凝り固まった筋肉をほぐすことができます。

(2)タオルが頭の後ろを通るようにそのまま両手を下げて、背中に掛かるまで下ろす

肩こりほぐしのストレッチ2

(3)タオルが背中に触れないように左右へ揺らして肩甲骨を柔らかくする

肩こりほぐしのストレッチ3

(注意!)タオルを持つ手が前に行き過ぎるのはNG

肩こりほぐしのストレッチ注意点

大切なのは、胸を張って肩を開くイメージです。タオルを持つことだけを意識して手が身体の前に行ってしまうと、肩甲骨をほぐすストレッチの効果が薄まってしまいます。

なれてきたらタオルを使わなくても問題ありません。
また、「両手をグーにして鎖骨の部分にのせ、肘先をくるくると回す」ことでも肩こりの解消ストレッチになります。

4-2.椅子の上でも出来る!緊張型頭痛・肩こり対策のストレッチ

首のこりほぐしのストレッチ

デスクワーク中でも可能な緊張型頭痛・肩こり対策のストレッチがあります。それは、「頭の後ろで手を組んで、下を向く」だけというもの。

(1)後頭部で手を組む
(2)息を吐きながら10秒ほど時間をかけてゆっくりと頭を下げる

とてもシンプルな方法ですが、ムリに力を入れるのはNGです。この肩こり解消ストレッチは力を入れず、腕の重さだけで頭を下げるため、力を入れないように注意しましょう。

クビ裏の凝りをほぐすことで、緊張型頭痛の改善効果も期待できますよ。

まとめ

パソコン作業で出来た肩こり対策に湿布や薬を使っている方もいるかもしれません。しかし、肩こりの原因はほとんどが筋肉の緊張によるものです。言いかえれば、筋肉が緊張しづらい環境を作ることで事前に肩こりを予防することができます。

筋肉の緊張はデスク環境のミスマッチなど物理的なストレスが原因のケースもあるため、今一度デスク環境を見直してみてはいかがでしょうか。

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