公開:2020.04.08

コミュニケーションの促進にはオフィスレイアウトの変更がおすすめ!

会社は多くの人間が集まる空間のため、いつでも社員間で協力し合える環境に整えておくことが大切です。社員がしっかりとコミュニケーションを取れる会社は活気があふれ、「仕事が楽しい」という従業員満足度の向上や生産性アップにつながります。

しかし、会社の中にはコミュニケーションより、作業のしやすさを重視したレイアウトになってしまっているところも少なくありません。結果的に社員間の会話は増えず、盛り上がりに欠けた現状に危機感を抱いている会社もあるでしょう。

そこで今回は、社員のコミュニケーション促進に役立つオフィスレイアウトを紹介します。コミュニケーションを活性化させ、会社を盛り上げましょう。

1.コミュニケーション不足は最重要課題

コミュニケーション不足は最重要課題

「会社は仕事をする場所であって、友達作りの場ではない」

そのような認識から、社員間のコミュニケーションを軽視する経営者もゼロではありません。

しかし、社員同士がうまく人間関係を構築できていないことで、業務にさまざまな支障を生む場合もあります。社員の意思疎通ができずミスが多発し、より社員間の溝を深めるという悪循環に陥れば、関係修復に時間がかかり大変です。

つまり、業務を円滑に進めるためには、社員同士が十分に交流することが重要と言えます。

では、実際に会社内のコミュニケーション不足がどのような弊害を招くのか、具体的な例を挙げると下記の通りです。

  • 聞き間違いや勘違いが頻繁に起こり、さまざまなミスを生む
  • 周囲に協力をお願いできず、一人仕事となり作業効率が悪くなる
  • 会社で過ごす時間が楽しくないため、従業員満足度が低下する
  • 円滑に情報交換ができず、プロジェクトの遂行が難しい
  • 経営方針が十分に伝わらず、経営者と社員の間で熱量差が生まれる

コミュニケーション不足解消を図る際は、まずはコミュニケーション不足のリスクについても確認しておきましょう。

2.コミュニケーションを活性化するオフィスとは

コミュニケーションを活性化するオフィスとは

コミュニケーションを活性化させるために会社側ができることは、コミュニケーションが取りやすい社内環境作りです。社員がリラックスできたり顔を合わせやすかったりする環境であれば、自然と会話も増えていきます。

ここでは、コミュニケーション促進のために意識すべきオフィスレイアウトの中でも、特に重要なポイントを紹介します。

2-1.パーテーション編

パーテーションとは、仕切りに使われる壁のことです。オフィスレイアウトでは、部署ごとの区切りとして使用する他、社員一人ひとりのデスクの間に立ててプライベートを確保する際に利用されます。

パーテーションは、周囲の視線が遮れるため、仕事に集中できることがメリットです。しかし、仕切りを使うことは、他者と顔を合わせる機会を減らすことにつながります。
一人仕事に没頭しコミュニケーションを取るチャンスを逃さないためにも、パーテーションの撤去はコミュニケーション促進に有効です。

実際に、パーテーションを撤去し、ほぼ仕切りがないオフィスレイアウトにしている企業事例はたくさんあります。

「開放感があると周りが気になって仕事に集中できない」という問題も生じますが、集中スペースを別に設けるなどすることで解決できるでしょう。

パーテーションがないことで、物理的な壁とともに社員の心の壁も取り除けます。すべて取り払う必要はありませんが、多用している場合はパーテーションのあり方を再考しましょう。

2-2.会議室編

一口に会議を開くと言っても、会議室の予約や資料の用意など、準備に手間がかかります。このようなノンコア業務は生産性を下げる恐れがあるため、会議を減らそうとする会社も少なくありません。

しかし、会議が減れば社員が意見をぶつけ合う機会が減るため、コミュニケーションの機会も減ることとなります。

「ノンコア業務を減らしたい」
「コミュニケーション促進のために会議を減らしたくない」

この2つのニーズを同時に満たすために有効な手段が、気軽に話し合いができるスペースを設けることです。

いつでも使える会議スペースがあれば、会議室を予約するなどの面倒がなく、その上コミュニケーションの場も確保できます。

3.オフィスレイアウトの変遷

コミュニケーションの促進に役立つオフィスレイアウトは、時代の流れと共に変化しています。そのため、従来のやり方のままでは十分に機能しない可能性もあるでしょう。

ここからは、従来と現代それぞれのコミュニケーションスペースの特徴を紹介します。会社が時代に合ったオフィスレイアウトをできているかどうか見極めたい方は、必見です。

3-1.従来のコミュニケーションスペース

従来のコミュニケーションスペース

従来のコミュニケーションスペースの特徴をまとめると、下記の通りです。

島型レイアウト
メリット
  • 部課内で密なコミュニケーションが取れる
デメリット
  • 部課外とのコミュニケーションがほとんど取れない
飲み会・喫煙スペース
メリット
  • 嗜好品の存在により親睦を深めやすい
デメリット
  • 喫煙者などコミュニケーション対象が限定される
  • 飲み会への強制参加はパワハラ問題につながる

昔から日本のオフィスでよく見かけるスタイルが、島型レイアウトです。

デスクを数席向かい合わせる形で、少人数で密なコミュニケーションが取れます。チームで取り組む営業などに多いパターンです。

ただ、1つの島でコミュニケーションを深められても、他の島とは切り離されているため、コミュニケーション不足解消にはつながりません

また、非公式ながら重要となるコミュニケーションスペースが、飲み会や喫煙スペースです。それぞれ「飲みニケーション」「たばこミュニケーション」といった造語があり、重要なコミュニケーションの場と認識されています。

お酒、タバコなどの嗜好品があることで、気軽に打ち合わせができる点がメリットです。しかし、現代では健康志向から喫煙者が減っている上、飲み会を避ける人が増えているため、有効性は減少傾向にあります。

3-2.現代のコミュニケーションスペース

現代のコミュニケーションスペース

現代のコミュニケーションスペースの特徴をまとめると、下記の通りです。

特徴
業務に合わせた多様なレイアウト
  • 業務内容に合わせて快適に過ごせるレイアウトを行っている
カフェスペース
  • リラックスしながら話ができる
  • 喫煙スペースの代わりとなっている
立ち話スペース
  • 立ち話スタイルにすることで会議時間を短縮させる
  • 朝礼やチームミーティングなど気軽に打ち合わせをしたい時に便利
オープンスペース
  • 会議室の予約が必要なく気軽に会議ができる
  • 閉鎖的でないことから圧迫感なくリラックスして会議に挑める

現代では、コミュニケーションを大切にしつつ、業務を遂行しやすいレイアウトを重視している傾向があります。そのため、レイアウトの仕方も多様です。

例えば、IT業界のように個人単価の仕事が多い職種の場合、集中できる作業スペースが必要となります。そこで、周囲を気にせず仕事ができるよう、集中席として半個室を導入したオフィスも多いです。

また、喫煙者減少・禁煙オフィス増加の影響から従来の喫煙スペースの代わりとして、カフェスペースが登場しています。コーヒーを片手にリラックスして休憩できると人気です。

さらに、気軽に会議ができる立ち話スペースや、オープンスペースなどが充実している会社もあります

4.オフィスレイアウトと生産性

社員がしっかりコミュニケーションを取り、協力体制を作ることは、会社の生産性アップにつながります。そのため、コミュニケーションが取りやすいようオフィスレイアウトを工夫することは重要です。

しかし、社内カフェや立ち話スペースなど、快適なオフィスレイアウトを行うことで社員がサボるリスクもあります。雑談レベルの時間が増えれば、逆に生産性ダウンの恐れもあるでしょう。

社員に正しいコミュニケーションスペースの利用方法を伝えたり、経営者が定期的に社内巡回したりなどの対策を行うことも必要です。

まとめ

社員のコミュニケーション不足にはさまざまな原因があり、そのうちの1つがオフィスレイアウトです。社員が顔を合わせにくかったり、リラックスできなかったりする環境だと、社員同士の仲は深まりません。

しかし、オフィスレイアウトを工夫することで、社員同士のコミュニケーション不足を解消することができます。従来と現代のオフィスレイアウトの違いを理解し、現代の風潮に合った空間デザインにすることで、コミュニケーションの活性化を図れます。

活気のある会社にしたい方は、今回の記事で紹介したコミュニケーション促進のポイントを参考に、オフィスレイアウトを検討してみてください。効果的なオフィスレイアウトが思い浮かばない場合は、社員アンケートをとってみることもおすすめです。

また、オフィス家具通販のオフィスコムでは、働きやすいオフィスデザインの例を紹介しています。ぜひ参考にしてみてください。

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