公開:2020.01.08
更新:2024.04.11

主体性の意味や特徴について|自主性との違いから高め方まで徹底解説【動画解説あり】

主体性は、社会人が仕事やプライベートを充実させるために欠かせない資質の一つであると、語られることが多い言葉です。しかし、主体性はそもそもどのような意味なのか、似た言葉である「自主性」とは何が異なるのかについて知っている方は多くありません。

この記事では、「主体性」とはどういう意味なのか、自主性との違いを挙げながら詳しく解説します。さらに、主体性がある人・ない人それぞれの特徴から、主体性の高め方まで解説しているため、仕事やプライベートを充実させたいという方は、ぜひ参考にしてください。

1.主体性とは?

「主体性」とは、自分の意志や判断に基づき、責任を持って行動することです。自分の考えによって取るべき行動を選択するだけではなく、自らの行動がもたらす結果にも責任を負うことができる、という意味を持っています。

簡単に説明すると「自分で決められることは自分で決め、行動する」ことです。「夜10時には必ず寝ると自分で決定し、実際に行動する」だけでも主体性を発揮していると言えます。

1-1.自主性との違い

「自主性」とは、自分の判断で行動することです。自分の取るべき行動が分かっている時に、他人から指示を受ける前に率先して行動できる、という意味を持ちます。

主体性と自主性を比べてみると「自分の判断で行動する」点では共通している言葉です。しかし、主体性には「自分の行動に責任を負う」ことが強調されている一方で、自主性には「選択の自由」と「責任」の意味が含まれていません。

一例として、A地点からB地点まで移動する状況を考えてみましょう。A地点からB地点まで通じている道が3本ある場合、どの道を通るのか自分で決める行動は、まさに「自主性」です。
ただし、道が目的地へ続いていることは確かであるため、どの道を選択したとしても失敗することはなく、選んだ本人に大きな責任は伴いません。

一方、A地点からB地点までに道がなく、手探りで進まなければならないとします。このケースでは道がないため、どのように進むべきかを自分で決めなければならず、進んだ結果として目的地に到着できるか否かも確かではありません。自分の意志で方向を決めて進み、行動の結果に責任を持てることが「主体性」です。

主体性と自主性の違い

主体性と自主性はどちらも自分の判断で行動することですが、主体性はさらに結果に対して責任を負っている点で、より重い意味があります。

2.主体性がある・ない人の特徴とは?

主体性を持って行動できると、自分の行動した結果の積み重ねで、周囲の環境が作り上げられることとなります。仕事やプライベートにおいて自分の存在価値が確立されることで自信がつき、自己肯定感を持てることが、主体性を持つメリットです。

主体性が重要であると言いつつも、自分に主体性があるのかについて考えたこともない方が多いのではないでしょうか。主体性を持って行動したい方のために、主体性がある人・ない人の特徴を説明します。

2-1.主体性がある人は「自ら考えて行動できる」

主体性がある人は「自ら考えて行動できる」

主体性がある人とは、自ら考えて行動できる人のことです。主体性がある人の特徴には、以下の4点が挙げられます。

・分からないことでも理解しようとする
自分が分からない物事にぶつかると、主体性がある人はその物事を理解しようと努めます。詳しい人に尋ねたり、自分で調べたりと、理解しようとする姿勢は積極的でアクティブです。分からないまま放置したり、理解したフリをしたりすることはありません。

・自ら進んで行う
主体性がある人は、仕事においてもプライベートにおいても、強い行動力を持っているものです。行うべきことを発見すると、上司や家族から指示される前に、自ら進んで行います。この点は「自主性」と共通している特徴です。

・知的好奇心が旺盛
主体性がある人は、子どものように知的好奇心が旺盛です。自分の周囲で気になることがあると、進んで関わりを持って、自分なりの考え方で理解しようとします。知識の引き出しが増えることを喜ぶ方に顕著なタイプです。

・自身の能力に自信がある
主体性がある人は、自分の判断を信じて行動を起こした経験と周囲からの高い評価を持っています。そのため、自身の能力に自信のあることが特徴です。自信が主体性を支えて、行動の結果でさらに自信がつく、という好循環を持っています。

2-2.主体性がない人は「受け身で自ら行動できない」

主体性がない人は「受け身で自ら行動できない」

主体性がない人は、自ら考えようとはしません。何事も受け身であり、決断力も鈍ってしまいます。主体性がない人の特徴は、以下の4点です。

・ネガティブでマイナス思考
主体性がない人の多くは、ネガティブな性格でマイナス思考の強い傾向です。「自分にできることなんてない」「自分がやってもどうせ失敗する」と考えてしまうこともあるでしょう。自分の意志で行動した経験がほとんどないか、成功体験より失敗体験の回数が大幅に上回っていると、積極性を失った考え方がしみついてしまいます。

・他人に任せてしまう
主体性がない人は、何かを成し遂げたいという情熱が極端に薄くなっています。モチベーションが続かず、途中で投げ出して他人に任せてしまうことが特徴です。もし、良い結果を収められたとしても、途中で他人に任せたという気持ちが強く残り「やはり自分では無理だった」と考えてしまいます。

・「なんでも良い」が口癖
主体性がない人は自分で判断することが苦手であり、決断した結果の責任を取りたくないと考えます。「なんでも良い」は、自分には関係がない、他人が決めてほしいという心理を含んだ言葉です。自分で考えたくないため「なんでも良い」が口癖となってしまいます。

・受動的で指示がないと行動できない
主体性がない人は受動的で、指示があるまで自分から行動できないことが特徴です。行うべきことが分かっていたとしても、自分から動いた経験が乏しいため、どのように行動すれば良いのかが分かりません。結果として、自発的に行動できない指示待ち人間となってしまいます。

3.主体性の高め方とは?

現時点で、主体性がない人の特徴が多く該当したとしても、諦めることはありません。主体性がない人も「自分で考える力」を鍛えることで、主体性を持つことができるようになります。主体性を高めるためには、以下で紹介する3つの改善方法を実践してみましょう。

3-1.自ら考えて選択する場面を増やす

主体性の原動力は、自分で考えることです。そのため、まずは自ら考えて選択する場面を増やしましょう。考える対象は、仕事やプライベートにおける些細な物事でも構いません。

  • 今日は天気が良いから会社まで歩いて出社しよう
  • おしゃれなジャケットを着たから靴も合わせよう

このように些細な物事から自発的に思考することで、自らの判断力を養えます。小さなことから積極的な自己決定を行うことで、自分で選択することに慣れ、小さな達成感・成功体験を蓄積することが可能です。

3-2.自身の意見を持つ

職場や学校といった集団の中で自ら行動するためには、自分の意見を持つ必要があります。自分の意見を持たず、他人の意見を鵜呑みにして行動したとしても、指示待ちした結果の行動と変わりません。

自身の意見を持つ力を養うためには、周りで起こっていることに対して「自分ならどうするだろうか」と考えるようにしてください。様々な状況に対して自分の意見を持つことで、いざという時に役立つ「思考のフレームワーク」や「頭の動かし方」を身につけられます。

3-3.ひとりで暮らす

ひとりで暮らす

家族と同居している方向けの主体性を高める方法の一つが、ひとり暮らしをすることです。ひとり暮らしは、いつ何を行うのかを自分で意思決定する機会の連続となります。毎月行わなければならない公共料金の支払いや炊事・洗濯・掃除といった家事を、全て自分ひとりで行わなくてはなりません。

自分で考える、行動する、責任を負うという主体性に必要な要素をひとり暮らしは全て備えています。生活を一変させる覚悟は必要ですが、主体性がどうしても持てない方はひとり暮らしを検討してみましょう。

まとめ

主体性とは、自分の考え・判断に基づいて、責任を持って行動することです。自主性と意味は似ていますが、行動に責任を負っている点で、主体性はより重みのある言葉となっています。

主体性がある人は、自ら考えて積極的に行動できる人です。一方、主体性がない人は、何事にも受け身で自ら行動できません。両者の違いは、自分で考える力を持っているか否かです。

主体性を高めるためには「自ら考えて選択する」「自分の意見を持つ」ことを意識しましょう。現在家族と同居している方にとっては「ひとりで暮らす」方法も有効です。主体性を持って生きることで、毎日を自分の力で作り上げられ、人生がより面白いものとなるでしょう。

主体性の意味や特徴について 自主性との違いから高め方まで徹底解説

この記事の監修者

那波 伸晃

オフィスコム株式会社
商品・物流本部 執行役員 本部長
那波 伸晃

オフィス家具業界歴17年、オフィスコム創業期のメンバー。数々のヒット商品を生み出し、ユーザー目線での商品開発を得意としている。

この記事を書いた人

オフィスのギモン編集部

オフィスのギモン編集部

“快適にはたらく”をテーマにオフィスに関わる様々な疑問を解決!おすすめ商品や、明日の仕事に役立つ情報・豆知識を発信しています。

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